投稿日:2022年5月23日
最終更新日:2022年7月13日

「バンクシーって誰?」展 in OSAKA

「バンクシーって誰?」展 in OSAKA

「バンクシーって誰?」展 in OSAKA

バンクシーって誰? 展が2022年4月23日(土)~6月12日(日)グランフロント大阪 北館で開催!! 仕事帰りに行ってきました。ピンクのポスターの「花束を投げる男」が、紛争地で火炎瓶ならぬ花束を投げるというバンクシーの平和への願いを感じます。

🔴バンクシーといえば、2018年に「少女と赤い風船」を高額落札された途端、額に仕込まれたシュレッダーで自動裁断され、その衝撃的なニュースは世界を駆けめぐり、また日本でも、壁にバンクシー作品らしいネズミの絵が発見されるやいなや、あっという間に話題になりましたね。


まさに『見せる革命』が集結した今回の展示内容。会場内は、バンクシーがどのような場所でバン(壁にグラフィティをあらわす)したか、描かれている作品がある街並みをリアルに再現していて、でも撮影セット観が否めない感じで、テレビ局のスタジオに迷い込んだかのようでした。やっぱり日テレ…。わたしが訪れたときは、ちょうどTVクルーが撮影中で、レポーター?が足を踏み鳴らしてクイーンのROCK YOUを歌いながら案内を始めていました(笑)

俳優の中村倫也さんが音声ガイドを務められていて、とても穏やかで丁寧な語り口調で聴きやすかったです。

「子猫」
世界中の人々は、内戦や紛争に関心を持たずネットやスマホで子猫の写真ばかりを見ているから、悲惨なガザ地区に子猫の絵を描けば、みんな注目してガザ地区の現状を見てくれるだろうというバンクシーのシニカルな表現がとても気に入りました。

「難民のジョブズ」
シリア移民の父を持つ故スティーブ・ジョブズを難民風に描いた作品で
難民の中にもスティーブ・ジョブズのように才能あふれる人もいるということです。

「ナパーム弾の少女」
ミッキーマウスとドナルド・マクドナルドと手をつないで歩き、苦しみの叫びを発しているのは、ベトナム戦争時に米軍の命令でナパーム弾(焼夷弾)を落とされ、命からがら逃げる少女。今の時代だと、違う意味でも恐怖を覚える作品です。バンクシーのメッセージ力はハンパないです。

バンクシー本人は、グラフィティを通じて「人々に議論を促し、社会問題に目を向けさせることがアートの役割」と語っています。また、チャリティ活動にも積極的で、地元ブリストルでも展覧会を開いたり、各地の慈善団体や施設に寄付や作品の寄贈をしたりしているそうです。けっこう良い人なんですね。

彼の分岐点は、タギングからステンシルに変えて、サルやラット、風船などのモチーフを繰り返し、それでバンクシーをあらわしながら、人々の心に響くグラフィティを続けてきたことだと思います。世界的なアーティストといっても、街の公共物などに落書きをするのは犯罪であり、もし逮捕され身元が明らかになってしまえば、すべてがムダになってしまうので捕まらないよう細心の注意を払っているそうです。

で、バンクシーって誰?…、最も有力な人物とされているのがイギリスのミュージシャン、ロバート・デル・ナジャさんで同じブリストル出身。バンクシーは友人と語っているそうです。やっぱり正体はバラさないほうがいいですよね。

そんな彼の作品に、誰かが言葉を描き足してグラフィティが進化していく過程が面白いと感じました。

バンクシーのシニカル ウォールアートは、これまでも、これからも、keep it real.

バンクシーの名言
🔴「いつだって希望はある」
🔴「何者でもなく自分自身であれ。皆、それぞれのバンクシーになり得る。」
🔴「壁により掛かるなよ。だってまだ、乾いてないんだ。」